論「感性の共有」

感性の共有

社会福祉法人みその児童福祉会
理事長 江草安彦

みその児童福祉会は、こどもと家族、そしてそれらの人々の生活する地域の人々の“幸せ感”“充実感”の実現を願って活動しています。その出発点は、日常の“くらし”であり、その目的を果たすためには、こどもと職員、職員同士、職員とご家族、職員と地域の方々と感性の共有がなければなりません。お互いにうれしいこと、楽しいこと、悲しいことなどを共に感じ合わなければなりません。

物事は説明すればわかるもの。説明を丁寧にすれば、わからないものもわかるようになる、これは当たり前のことです。「安全」がこれにあたるでしょう。安全は「理解する」ものです。

しかし、これとは別に、多くの言葉を使わないでも一言を話すだけでわかる。つまり「了解」ということもあります。「安心」がこれです。感性が共有されていれば簡単にわかり合えます。理屈はあまり必要ありません。職場では理解も必要ですが、了解が大切です。

つまり「感性の共有」が大切なのです。感性を共有するためには、平素から同じ方向を目指して進まねばなりません。生活の中での美意識を高めることも大切です。優しい、あたたかい、美しい考え方、生活態度を積み重ねることによって高いレベルの「感性の共有」が可能になってきます。

ゆたかな自然を感じる暮らし、音楽の流れる暮らし、歌声を耳にする暮らし、ゆとりを感じる暮らしは、感性を豊かにします。職場も地域社会もこうした環境であれば、感性を共有するでしょう。こうした中で、こどもを囲む大人たちは感性を共有することが出来るし、こどもは笑顔につつまれるでしょう。

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